ヨモギは立派な花を咲かせようとするキク科の一員なのに、花の形成を拒むように生命的な領域にとどまり続けようとします。これがヨモギの最大の特徴なのです。
夏が近づくと側枝を伸ばし始め、繊細な茎をつけるようになります。
こうしてヨモギは、旺盛な地上的生命力と同時に香などの天上的な質も保持し続けます。
このヨモギの姿こそ、とくに女性の月経に関わる諸症状への有効性が期待される、薬用としてのヨモギの
源泉です。
その姿は月の持つ二面性そのものであり、女性の月経のリズムと深く重なり合うのです。
-表紙裏のことばより-
著者
吉田秀美
大学で薬学を専攻。自分の病気を機に現代科学の医学・薬学に不足を感じ、中医学やアロマテラピー・フラワーエッセンス・メディカルハーブを学ぶ。その後、アントロボゾフィー医療を知るに至り、学びの中心をアントロボゾフィーに置く。現在、アントロボゾフィーに基づく日本薬剤師協会の会員。ハルモニアフィト研究所を立ち上げ、生薬の研究を行いながら、「植物の本質を認識するゲーテ観察会」「バッチフラワーエッセンス 星と植物」などの教室を開催。また神之木クリニックにて、ゲーテ観察をもとに植物を理解し、洞察と共に製剤に携わる。
丹羽敏雄
京都大学理学部において数学を専攻。大学時代、ゲーテに出会い大きな影響を受ける。30代半ばシュタイナーの人智学に出会う。数学の研究・教育の傍ら、オイリュトミーに熱中・人智学をドイツ・イギリスなどで学ぶ。現在、ゲーテ・シュタイナー的科学、バイオグラフィー・ワーク、占星術、カバラを研究。バイオグラフィーワーカーズ・ジュピター会員。理学博士。津田塾大学名誉教授。
人智学関連著書に「やさしい占星術」「星々と木々」「シュタイナーの老年学」他
訳書に
「境域に立つI・II」「植物への新しいまなざし」「」エーテルと生命力」「魂の救済」「アントロボゾフィーの礎」「人間と大地における惑星の作用と生命プロセス」
涼風書林 発行
